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ある繊維会社の経験~パワハラ・アルハラ・セクハラの三重苦~



 
元リクパパ  私は現在27歳で、4社目のジョブホッパーです。この話は私が1年働いたある繊維系の会社の話です。
 

私がこの会社に入社したのはある無名転職エージェントの紹介でした。前職リクルートで働いていたのですが、気力体力共に使い果たしてしまい退職。

 

1カ月の休暇の後再度転職活動をして見つけた、全従業員30人ほどの中小企業でした。  

 

その時既に25歳にして3社目になった私の経歴は傷があり、時期的にも求人のいい時期ではありませんでした。

 

働くために言ってしまえばあまり考えずにその会社に入社いたしました。  今思えばブラックの片りんは面接の際にも表れていました。面接してからすぐの内定回答、面接自体も褒め続けられました。

 

それは結局私の経歴等では無く、若さや従順かを見ている典型的なブラックの面接です。  

 

入社初日にブラックの影

配属の部署は今までも続けてきた営業部。1から頑張ろうという気概でした。しかし入社した日も昼。さっそくブラックの特徴が現れます。それは「辞めた人の話、次辞める人は誰かという悪口と噂話」です。  

 

ブラック企業は次々と人が辞め、次々に若い従順そうな無知か、経歴に傷のある人間を採用して使い倒す。社内に残っているのはそれに常に不満を持ちながらもやめられずにいるお局や、それに慣れ切ってしまっている人たち。だからこそブラック企業では社内の愚痴や噂話が絶えません。  

 

その企業の営業の内容は、テレアポと新規営業でした。繊維系の商材をもって各企業を回っていました。夜になって帰社すると課長に「飲みに行くぞ」と半ば強制的に連れていかれました。

 

その課長も「元ホストくずれ」で、広告代理店等と飲みまくり仕事を作ってきた人でした。

 

当然飲みに飲み、私より先に入社していた先輩と3人で深夜まで付き合わされました。飲んでいる途中に少しでも気に入らない事があると「気に入らねぇ!」と怒鳴りつけ、次の日には忘れているような人でした。ただ数字はしっかり飲みで持ってくる人で、社長もすっかり気に入っていて誰も文句は言えませんでした。

 

先輩も私も、つぶされて、それぞれ駅や道端に置いて行かれたこともありますし、キャバクラにつきあわされ、会計時にお金がないといって先輩とコンビニATMに走り、少ない給与から割り勘して払ったこともありました。

 

ですが、そのお金は私が退職した時にも先輩共に支払ってもらっていません。  ブラック企業として欠かせないのが「残業が多いこと」と「有給がとれない」ことです。 毎日定時5時半を過ぎても帰る人間などいませんでした。

 

帰ると同じフロアにいる社長ににらみつけられ、次の日の朝の朝礼で指導が入りました。  だいたい21時ごろに仕事を終え、電車で1時間をかけて帰宅し22時帰宅と言う生活。妻に「エージェントが言っていたことと違う!」とよく言われました。

 

有給は納得できる理由がないと拒否

 有給は必ず理由を聞かれ、上司、社長の納得がいかないと拒否されていました。 さらに私が退職するときに残っていた10日分の有給も「消化しないで働け」「簡単に消化できると思うな」「お前が前例になると困る」最終的には「有給を現金に換えるから消化はしないでくれ」とお願いされる始末。

 

 この有給に関しては私が入社する以前、ある社員が退職するときにもめ、弁護士まで出てくる始末だったそうで、それでも納得がいかずに揉めにもめたのを見ていた先輩社員たちはすっかり有給をあきらめていたようでした。

 

そもそも有給を現金に換えるのも駄目なことです。そこもブラック企業と言えるでしょう。  その企業は繊維を扱っていたので、中国との取引があり、中国人、台湾人を雇っていましした。しかしそれらの人たちは「採用後半年で正社員にする」という口約束に騙されて、4年経っている人も契約社員のままでした。

 

 営業として採用になった同年代の中国人も、子どもが生まれたばかりで、早く帰る必要がありました。ですが会社はそれをよしとせず、その中国人を暗に朝礼で非難したり、その部署の表彰を無しにしたりしました。連帯責任だというのです。この中国人は仲が良かったのですが、私と同じ時期に辞めました。

 

 また女性社員は事務のお局3人組と、時折若い女性が採用になりましたが、すぐに辞めてしまいました。入社するとお局3人組に「教育」という名のイジメを受け、夜は課長や部長の飲みに連れていかれました。

 

1週間もすると目線が下向きになり、怯え、いつのまにかいなくなってしまいました。  残っていた女性もいましたが、男性社員に口説かれたり、何度も飲みの誘いを受けたりしていました。既婚者でもです。

 

またお茶くみはその補充は必ず女性の仕事となっていました。すべては社長の決定らしいとの噂がありました。

 

このような企業だったので、辞めるときは酷い言葉をたくさん受けました。まず「子どもができたので妻の田舎に行きます」というと「大人なんだから猿みたいにさかってんじゃない」「お前ではまともな親にはなれない」「逃げて人生うまくいくわけがない」「お客さんを見放すやつが父親になんて恥ずかしいと思わないか?」「奥さんも仕事してるだろうに、お互い無責任でお似合いだな」などです。

 

よくよく覚えています。

 

吹っ切れてからの行動

それを受けて私はぷっつんと気持ちの糸が切れ、引継ぎをしっかりと終え、有給は有給願いを上司の机に置いて辞めましたし、転職会議等に会社の内情を全て書き、同じ時期に辞める事務の女性と共に労基に相談という形で通報しました。今はどうなっているか分かりません。

 

以上の経験から私は色々な教訓を得ることはできましたが、それは避けられるなら避けるべきものです。

 

まずは「どんなに生活に苦しんでも仕事選びはエージェント含め安易な内定にすがらない」と言うことです。「企業がすぐに内定を出す」というのは「あなたを気に入ったから」といった情の理由ではありません。

 

「それだけ採用にコストと時間をかけられない」と言うことです。使っていた2社の転職エージェント会社も無名の安い企業でした。

 

そこも注意だと思います。  

 

社員を大切にせず、自分は経費で海外旅行に行き、管理職の横暴や、外国人との雇用契約を守らない。女性社員へのセクハラ、アルハラも強要するような会社に、誰も被害に有ってはいけないと思い、このような企業が実際にあるのだという報告として、寄稿させて頂きました。

 



 

働く企業によって同じ給与でもその生活はよくも悪くもなります。これを読んだ人が同じようなブラック企業の被害にあわない事を願います。 元リクパパ

 

参考 

success-job.jp